1.はじめに
日本の伝統的なアルコール飲料である焼酎。特に芋焼酎はその独特の風味と深みのある味わいから、多くの酒好きに愛されています。
そんな芋焼酎の中で、「白玉の露」と「魔王」は同じ白玉醸造株式会社が製造しており、総じてとりわけ人気が高く、その特徴や魅力について知りたいという声が多く上がっています。
本記事では、初心者でも楽しめる芋焼酎「白玉の露」を中心に、その特徴や魅力を詳しく解説し、さらに同じ会社から作られる「魔王」との違いについても詳述します。
これにより、読者の皆様が自分の好みに合った芋焼酎を選ぶ際の参考になれば幸いです。
0.白玉醸造の基本
玉利誠章氏が社長を務める白玉醸造では、「魔王」を始めとする多くの銘柄を製造しています。
「魔王」は20年前に減圧蒸留で造られ、特に人気が高く入手困難です。
その他、「天誅」や「元老院」などの焼酎もあり、異なる材料で独自の風味を提供しています。
また、梅酒やポンカン、たんかんを使用したリキュールも手がけており、かつてはサイダーなどの飲料も製造していました。
黒麹を使用した「力源」なども早期に市場投入し、焼酎業界での独創的な姿勢を示しています。
「森伊蔵」「魔王」「村尾」は特に評価が高く、焼酎の3Mとされています。
1.「白玉の露」とは？
出典:白玉の露《芋焼酎》白玉醸造【紀乃島屋】鹿児島芋焼酎通販・販売
①白玉の露の歴史
「白玉の露」は、鹿児島県にある白玉醸造株式会社が手掛ける芋焼酎です。
白玉醸造は明治時代から続く歴史を誇り、約140年の伝統を持つ酒造所です。
白玉醸造の歴史は、創業者の熱意と地域の風土に支えられたもので、その本格的な味わいは地元で長年親しまれてきました。
鹿児島県は、芋焼酎の一大生産地であり、その温暖な気候と豊かな自然に恵まれた土地は、焼酎造りに最適な環境を提供しています。
白玉醸造も、この恵まれた環境の中で、高品質な芋焼酎を作り続けてきました。白玉の露は、こうした長い歴史と伝統に裏打ちされた一品なのです。
②製造過程
「白玉の露」の製造過程は非常に丁寧かつ厳格に行われます。まず、原料として使用されるさつまいもは地元の契約農家から仕入れ、その中でも厳選されたものだけが使用されます。
さつまいもは収穫後すぐに蒸し上げられ、糖化と発酵の過程を経てアルコール分を生成します。
蒸留には鹿児島県の豊かな地下水が使用されます。この地下水は水質が非常に高く、焼酎の品質を左右する重要な要素となっています。
白玉の露では、伝統的な「かめ壺仕込み」という製法を採用しており、これにより焼酎に独特の風味とまろやかな口当たりが生まれます。
2.白玉の露の特徴
①味わいと香り
「白玉の露」は、その豊かな味わいで知られています。
さつまいもの甘みが感じられる一方で、雑味がなくスッキリとした口当たりが特徴です。
焼酎の中には強烈な香りや味わいがあるものもありますが、白玉の露はその風味がまろやかで、初心者でも非常に飲みやすいと評判です。
また、白玉の露は、使われる地下水によって非常に滑らかな仕上がりとなっています。
この地下水の特性が、焼酎の味わいに深みを与え、飲むたびに新たな発見をすることができます。
飲み口が柔らかく、どんなシチュエーションでも楽しむことができるため、多くのファンに支持されています。
②アルコール度数
「白玉の露」のアルコール度数は25度です。
これは一般的な芋焼酎と同程度であり、強すぎず、しかししっかりとした風味とアルコール感を楽しむことができる絶妙なバランスと言えます。
アルコール度数が高すぎないため、様々な飲み方でその味わいを引き出すことができます。
3.白玉の露の楽しみ方
①基本の飲み方
「白玉の露」を楽しむには、いくつかの基本的な飲み方があります。
それぞれの飲み方によって異なる味わいを楽しむことができるため、自分の好みやシチュエーションに合わせて選ぶと良いでしょう。
お湯割り: お湯割りにすることで、白玉の露の香りが一層引き立ちます。さつまいもの甘みがふんわりと広がり、まろやかな口当たりが楽しめます。特に寒い季節には体が温まり、おすすめです。
水割り: 水割りにすることで、焼酎の持つ風味をより一層感じることができます。非常に飲みやすく、食中酒として最適です。夏場には冷たい水割りが特に美味しいです。
ロック: 氷を入れてロックで飲むことで、冷たさと共に白玉の露の深みある味わいを楽しむことができます。氷が溶けることで少しずつ味わいが変化し、最後まで飽きずに楽しめます。
ストレート: 焼酎そのものの味わいをダイレクトに楽しむにはストレートがおすすめです。初心者には少しアルコール感が強いかもしれませんが、その分、白玉の露の持つ本来の風味を堪能することができます。
ソーダ割り: ソーダ割りにすることで、爽快感とともに白玉の露の風味を楽しむことができます。特に暑い季節には冷たいソーダ割りが喉の渇きを癒し、さっぱりした飲み心地を提供します。ソーダの炭酸が焼酎の味わいを引き立て、食前酒としても最適です。
4.おすすめのソーダ割りの作り方
筆者が個人的におすすめするソーダ割り。
「白玉の露」をソーダで割ることで、新たな美味しさを楽しむことができます。
以下にソーダ割りの基本的な作り方を紹介します。
①グラスの準備: まず、背の高いグラスを用意します。グラスを冷やしておくことで、さらに爽快な飲み口が楽しめます。
②氷を入れる: グラスに氷をたっぷりと入れます。できれば大きめの氷を使うことで、溶けにくく長時間冷やすことができます。
③焼酎を注ぐ: 氷の入ったグラスに「白玉の露」を適量（3割～4割程度）注ぎます。初めてソーダ割りを作る場合は少し控え目に注ぐと良いでしょう。
④ソーダを注ぐ: 冷えたソーダを焼酎の上から静かに注ぎます。炭酸を潰さないように、グラスの壁に沿って注ぐのがポイントです。
⑤軽くステアする: バースプーンやマドラーで軽くかき混ぜます。このとき、強く混ぜすぎると炭酸が抜けてしまうので、優しくステアするのがコツです。
⑥仕上げ: あればレモンやライムのスライスを添えると、一層爽やかさが増します。
5.料理との相性
「白玉の露」は、その味わいが幅広い料理と相性抜群です。特に、焼き魚や煮物、揚げ物などの和食との相性が良く、料理の味を引き立てます。
また、以下のような料理との組み合わせもおすすめです。
①焼き魚: 焼き魚の香ばしさと白玉の露のまろやかさが絶妙にマッチします。特に、塩焼きのサバや鮭、秋刀魚などの魚料理と相性が良いです。
②煮物: さつまいもの甘みと煮物の旨味が見事に調和します。特に、肉じゃがや煮魚などがぴったりです。
③揚げ物: 天ぷらや唐揚げなどの揚げ物と合わせると、白玉の露のスッキリとした口当たりで油っぽさを感じさせません。さつまいもの香りが揚げ物の風味を一層引き立てます。
④和菓子: 和菓子の甘さと白玉の露の甘みが相まって、日本茶とはまた違った楽しみ方ができます。特に、餡子を使った和菓子との相性は抜群です。
6.「魔王」とは？
①魔王の歴史
「魔王」は、白玉の露と同じく「白玉醸造株式会社」が手掛ける芋焼酎です。「魔王」は、かつての高貴な名前に由来し、多くの焼酎ファンにとって憧れの存在となっています。
「魔王」は、その製造過程や品質管理において非常に高い評価を受けており、その歴史や伝統もまた非常に深いものがあります。
鹿児島県という芋焼酎の本場で醸造される「魔王」は、日本国内のみならず海外でも高い評価を受けています。
②製造過程
「魔王」の製造過程は、その独特な風味を生み出すために非常に繊細に管理されています。
特に、発酵には低温発酵を採用しています。
この低温発酵が「魔王」の持つ独特なフルーティーな香りと味わいを生み出す要因となっています。
原料には、選りすぐりの黄金千貫（こがねせんがん）芋を使用し、精密な管理のもとで蒸留・熟成されます。
また、使用される水は霧島山系の豊かな地下水であり、この水が「魔王」の独特の滑らかさを生み出しています。
伝統的な製法と現代の技術が融合した結果、非常に高品質な芋焼酎が誕生します。
7.魔王の特徴
①味わいと香り
「魔王」はその華やかな香りとフルーティーな味わいで知られています。特にその香りは非常に豊かで、一般的な芋焼酎とは一線を画します。
口に含むと、甘さと共に複雑な風味が広がり、その余韻が長く続くのが特徴です。
この独特な風味は高級芋焼酎の代表格として、多くの焼酎ファンを魅了しています。
また、「魔王」は飲むたびに新たな発見があり、その深い味わいはまるで高級ワインのようです。
そのため、多くの焼酎ファンにとって、一度飲んだら忘れられない一本となっています。
②アルコール度数
「魔王」のアルコール度数も25度で、白玉の露と同様のバランスの取れた度数です。
このアルコール度数により、飲みやすさと深い味わいの両方を実現しています。
特にロックやストレートでそのまま楽しむのがおすすめされており、その複雑な味わいをダイレクトに堪能することができます。
8.白玉の露と魔王の違い
①味わいと香りの違い
「白玉の露」と「魔王」は、どちらも高品質な芋焼酎ですが、その味わいと香りには明確な違いがあります。以下にその違いをまとめます。
白玉の露
さつまいもの甘みとスッキリとした口当たりが特徴で、初心者でも非常に飲みやすいです。雑味が少なく、まろやかな仕上がりであるため、どんなシチュエーションでも楽しむことができます。
魔王
非常に華やかな香りとフルーティーな味わいが特徴で、飲むたびに新たな発見があります。余韻が長く続き、高貴な香りを持ち、高級感溢れる味わいで、特別なシチュエーションや大切な時間を過ごす際にぴったりです。
②製造工程の違い
「白玉の露」と「魔王」は、同じ鹿児島県の芋焼酎ですが、その製造工程にも違いがあります。
・白玉の露
原料となるさつまいもは厳選され、鹿児島の豊かな地下水を使用しています。伝統的なかめ壺で熟成されるため、独特の風味とまろやかな口当たりが生まれます。
・魔王
低温発酵により、独特のフルーティーな香りが引き出されます。原料には黄金千貫芋を使用し、霧島山系の地下水で仕込まれるため、その味わいと香りには特別感があります。
8.評判
①白玉の露の評判
「白玉の露」は、ネット上で非常に高い評価を得ています。
購入者のレビューでは、「飲みやすくて美味しい」、「コストパフォーマンスが良い」、「初心者でも楽しめる」といった声が多く見られます。特に、初めて芋焼酎を試す人にとって最適な一品とされ、その親しみやすさが評価されています。
多くのレビューで共通しているのは、そのバランスの良さと飲みやすさです。
初心者から焼酎愛好者まで、幅広い層に支持されており、リピート購入者も多いです。
その評判は地元のみならず全国的にも広がっており、定番の一本として多くの家庭に常備されています。
②魔王の評判
「魔王」は、高級芋焼酎として非常に高い評価を受けています。
特に、焼酎専門家やバーテンダーからは、「フルーティーな香りと深い味わいが素晴らしい」と絶賛されています。
多くの焼酎ファンにとって、「魔王」を一度は飲みたいという憧れの存在となっており、その希少性も相まってプレミアム感があります。
プレミアム焼酎としての評価は非常に高く、そのため市場で手に入れるのが難しい一品となっています。
特別な日のために一本持っておく、という方も多く、その特別感がより一層「魔王」の評判を高めています。
2.まとめ
「白玉の露」と「魔王」、どちらも魅力的な芋焼酎ですが、それぞれの特徴や魅力は異なります。
「白玉の露」は、初心者でも楽しめる飲みやすさと、さつまいも本来の風味を前面に出した一品です。
一方、「魔王」はフルーティーで華やかな香り、高級感溢れる深い味わいが特徴です。
それぞれの芋焼酎には独自の魅力があり、飲み手の好みやシチュエーションに応じて選ぶことができます。今回の記事を通じて、読者の皆様がそれぞれの焼酎の魅力を理解し、実際に試してみるきっかけとなれば幸いです。
是非、「白玉の露」と「魔王」を手に取って、その違いと共に深い味わいを楽しんでみてください。
