鹿児島県霧島市で製造される芋焼酎「なかむら」は、独特の製法とこだわりの素材を用いて生み出された逸品です。
このブログ記事では、「なかむら」の特徴や歴史、製造方法、シリーズごとの違い、おすすめの飲み方、評価や評判などを紹介します。
なかむらとは?
1. 歴史と伝統
創業明治21年:中村酒造場の始まり
中村酒造場は、明治21年(1888年)に初代中村金助によって創業されました。霧島市の田園地帯である国分平野に位置し、六代に渡ってその伝統を受け継いできました。創業以来130年以上続く焼酎造りの歴史を誇ります。
2. カルゲン農法と契約農家
特殊な農法による米作り
中村酒造場で使用される米は、霧島山麓で栽培された「カルゲン米」です。カルゲン農法とは、活火山地帯特有のカルシウムやマグネシウムを補う農法で、これにより育てられた「ヒノヒカリ」米を使用します。契約農家である今村勉氏による丁寧な栽培が味わいに直結しています。
3. 手造りの米麹
昔ながらの製法で生成
中村酒造場では、米麹の造りに特にこだわりがあります。木製の保温室(麹室)で木箱(麹蓋)を使い、自然の換気と通気を取り入れた昔ながらの方法で米麹を作り出します。米麹一粒一粒にまでこだわり、厳しい条件を満たした製法で焼酎を生み出しています。
4. 厳選されたサツマイモ
地元鹿児島産の新鮮素材
焼酎の主原料であるサツマイモは、地元鹿児島の契約農家から新鮮で自然栽培されたものだけを使用します。品質の良いサツマイモが確保できるため、焼酎の風味も豊かになります。自然環境に優しい栽培法が味の深みを生み出しています。
5. 代表銘酒「なかむら」
【重厚かつ軽快な味わい】
シリーズの代表作である「なかむら」は、重厚でありながら軽快なバランスのとれた味わいを持ちます。冷やして飲むと絹のような滑らかさがあり、温めると甘く香ばしい香りが楽しめます。上品な香りや味わい、余韻を楽しむことができます。
6. 「なかむら 穣」
【アルコール度数を感じさせないまろやかさ】
「なかむら」の原酒である「なかむら 穣」は、アルコール度数の高さをまったく感じさせないまろやかな味わいが特徴です。トロリとした触感と蒸したての芋の香ばしさが楽しめます。わずかな旨味を残してスッキリと喉を通ります。
7. 「新焼酎 なかむら」
【年1回限定の特別な焼酎】
「新焼酎 なかむら」は毎年11月に限定発売される焼酎です。造り手が「ただただ美味しい焼酎造り」に徹底して向き合い、滑らかな味わい、力強い含み香、美しい余韻を実現しました。特別な日や贈り物に最適な逸品です。
8. 独自の発酵プロセス
時間と手間をかけた醸造発酵
中村酒造場では、焼酎でありながら「醸造発酵」の過程を大切にしています。生き物である麹菌や酵母をゆっくりと育てることで、自然な味わいと優しい風味を実現しています。機械に頼らず、手作業で丁寧に作り上げる姿勢が特徴です。
9. 霧島の自然環境
美味しい水と空気が育む焼酎
霧島神宮近くの田園地帯で育まれる自然環境が、焼酎「なかむら」の味わいに大きく貢献しています。美味しい水と澄んだ空気、豊かな自然が、焼酎の醸造に理想的な条件を提供しています。
おすすめの飲み方
香りを楽しむお湯割り
「なかむら」の一番の特徴は、その香りの広がりです。特にお湯割りにすることで、香りが最大限に引き出されます。また、冷やして飲むことでその滑らかさを堪能することもできます。ここでは少し深掘りして、様々な飲み方を提案します。
①お湯割り
お湯を先に注ぎ、その後に「なかむら」を注ぐことで、香りが広がりやすくなります。お湯の温度は70度前後がおすすめです。比率はお好みに合わせて、焼酎:お湯を1:1から1:2で調整してください。
②ロック
氷をグラスに詰め、「なかむら」を注ぎます。 グラスは重めのロックグラスが向いています。氷の溶け具合で徐々に変わる味わいを楽しんでください。
③水割り
冷水で割ることで、さっぱりとした飲み口になります。焼酎:水を1:1から1:2の比率で。水は冷たい天然水を使うと美味しさがさらに引き立ちます。
④ストレート
常温でそのまま飲んで、純粋な焼酎の味を楽しむ。冷やさずに、常温で飲むことで「なかむら」本来の味わいを堪能できます。
⑤ソーダ割り
炭酸水で割り、レモンやライムを添えると爽やかなサワーとして楽しめます。炭酸水は冷たいものを使い、グラスは背の高いものを。炭酸の爽快感と焼酎の風味がよく合います。
おすすめのグラス選び
グラスの選び方の重要性
焼酎の楽しみ方を最大限に引き出すためには、グラス選びも重要です。「なかむら」を楽しむためには、次のようなグラスが理想的です。
焼酎グラス
焼酎専用のグラスは香りを閉じ込めやすく、味の違いを感じやすいです。
ロックグラス
冷やして飲む場合やロックで味わう場合に最適です。
デキャンタ
デキャンタに移して香りを楽しむのも一興です。
評価やレビュー
「なかむら」に対する評価
「なかむら」は、多くの焼酎愛好者や専門家から高評価を得ています。その理由は、手造りにこだわった製法や厳選された素材による豊かな風味にあります。また、適切な温度で提供されることで、その香りと味わいがさらに引き立ちます。オンラインレビューでも「深い味わい」「滑らかな口当たり」といった高評価が目立ちます。
中村酒造場の他の銘柄
1. Aqua
概念と製法
「Aqua」は、前作「Amazingシリーズ」の後継として生まれた[the traditional]シリーズの一つです。
中村酒造場六代目が新たに取り組むこのシリーズは、芸術作品(アート)としての焼酎の新たな形を追求しています。
2023年6月に限定発売されたこの焼酎は、室付き麹と酵母無添加製法による三季目の製品で、地元の微生物の力を活かしています。
特徴
透明感と土着感が両立する味わいで、フクムラサキという特別な芋を用いて発酵させています。
酒器や温度によって様々な表情を見せます。
2. Flare
概念と製法
「Flare」は、Aquaと対になる存在として生まれた[+innovative]シリーズの一つです。
2023年6月に限定発売されました。
醗酵という微生物の力を利用し、特殊な蒸留技術を駆使して新たな香りや味わいを抽出しています。
特徴
グァバやマスカット、ドラゴンフルーツやハイビスカスのような南国の風味を感じさせます。
3. 玉露 シリーズ
玉露 白
特徴や味わい
力強い芋の香りとすっきりとした喉越しが特徴で、甘味と深みのある味わいが楽しめます。地元の人々に長年愛され、飽きのこない味わいとして親しまれています。
「玉露」という名称は、お茶の「玉露」にちなみ、焼酎界の最高峰を目指すという思いが込められています。創業当初は「たまつゆ」と読まれていましたが、現在は「ぎょくろ」と呼ばれています。
玉露 黒
特徴や味わい
黒麹特有の力強い香りとコクが特徴で、トロッとした円みのある味わいが楽しめます。また、甘味と深みも感じられ、飲みやすさも兼ね備えています。
「玉露」という名称は、お茶の「玉露」にちなみ、焼酎界の最高峰を目指すという思いが込められています。ラベルには、創業当初から使用されている煉瓦蔵と、霧島連峰からの伏流水への感謝を象徴するデザインが施されています。
玉露 本甕仕込
特徴や味わい
「玉露 本甕仕込」の味わいは、芋本来の芳醇な香りが漂い、コクがあり甘口で深みのある味わいが特徴です。
喉越しはすっきりとしており、その中に芋の甘味と旨味を感じることができます。
伝統的な製法により引き出された芋の香りと味わいが、飲む人に深い満足感を与えてくれます。
玉露 本甕仕込 原酒
特徴や味わい
「玉露 本甕仕込 原酒」は、芋本来の芳醇な香りが漂い、コクがあり甘口で深みのある味わいが特徴です。
飲み口はすっきりとしており、芋の甘味と旨味がバランスよく感じられます。
濃厚でありながらも、自然な甘さと奥行きのある風味が口の中に広がり、飲む人に豊かな満足感を与えてくれます。
玉露 甕仙人
特徴や味わい
「玉露 甕仙人」は、芋の甘味と香りが豊かで、コクのある味わいが特徴です。特にお湯割りにすると、その芳醇な香りと旨味が一層引き立ちます。また、ロックや水割りでもすっきりとした飲み口を楽しむことができます。
この焼酎の名前は、「仙人様が、甕の中の焼酎の匂いに誘われて、ついつい飲んでしまいたくなるような」焼酎を目指して名付けられました。そのため、手造り焼酎ならではの香ばしく優しい味わいが魅力です。
玉露 甕仙人 ブルーボトル
特徴や味わい
「玉露 甕仙人 ブルーボトル」の香りは、さつまいもの爽やかな香りに加えて、パッションフルーツのような南国の果実を思わせる芳醇さが特徴です。
味わいはコクがあり、甘口でありながらも香りの良さが引き立ちます。濃厚な風味と自然な甘味が口の中に広がり、豊かな味わいを楽しむことができます。
玉露 とっくり
特徴や味わい
「玉露 とっくり」は、昔ながらの陶器製の徳利に詰められており、鹿児島土産の定番として親しまれています。アルコール度数は30度で、しっかりとした味わいが特徴です。付属のお猪口で飲むことで、より一層その風味を楽しむことができます。
味わいは、芋の甘味と香りが豊かで、コクのある深い味わいが特徴です。特にお湯割りにすると、その芳醇な香りと旨味が一層引き立ちます。また、ロックや水割りでもすっきりとした飲み口を楽しむことができます。
4. 上野原
特徴や味わい
「上野原」は、芋本来の香味、甘味、旨味が一体となり、口の中に広がります。
さらりとした飲み口でありながら、しっかりとした芋の風味を感じさせる味わいが特徴です。
飲み方としては、お湯割りにすると芋の甘味と香りが引き立ち、より深い味わいを楽しむことができます。
「なかむら」に合う料理のレシピ
ここでは、「なかむら」にぴったりの料理を5つ紹介します。いずれも手軽に作れるレシピですので、ぜひお試しください。
1.さつま揚げ
- 材料:
- 白身魚のすり身 200g
- イカのすり身 100g
- 材料A: 砂糖大さじ1、塩小さじ1、片栗粉大さじ1
- 作り方:
- 材料を混ぜて、小さく形を整えます。
- 油でこんがり揚げます。
- お好みのソースでどうぞ。
2. 鶏の唐揚げ
材料
鶏もも肉 300g
調味料A: 醤油大さじ2、酒大さじ1、にんにくすりおろし少々
片栗粉と小麦粉適量
作り方
鶏もも肉を揚げる前に調味料Aで下味を付けます。
片栗粉と小麦粉をまぶして揚げます。
香ばしさが増すために、二度揚げをします。
3. 筍の煮物
材料
筍 300g
調味料A: 醤油大さじ2、砂糖大さじ1、酒大さじ1、みりん大さじ1
作り方
筍を一口大に切ります。
鍋で調味料Aと一緒に煮ます。 味が染み込んだら完成です。
4. 焼き茄子
材料
茄子2本
おろし生姜適量、醤油少々
作り方
茄子を焼いて皮を剥きます。
おろし生姜と醤油をかけていただきます。
5. かぼちゃの煮物
材料
かぼちゃ300g
調味料A: 醤油大さじ2、砂糖大さじ1、みりん大さじ1
作り方
かぼちゃを食べやすいサイズに切り、鍋で調味料Aと一緒に煮ます。
かぼちゃが柔らかくなるまで煮るだけ。
「なかむら」が好きな人におすすめの芋焼酎銘柄10選
1. 魔王
特徴的な味わいと香り
「魔王」の最大の特徴は、その芳醇でふくよかな味わいです。
まず、グラスに注いだ瞬間に広がる香りは、果実のような甘みと芋独特の風味が調和し、甘くまろやかな香りを放ちます。
この香りだけでも十分に楽しむことができるほどです。
次に、口に含むと、まるで絹のような滑らかな口当たりが広がります。
甘味だけでなく、酸味や苦味がバランスよく混ざり合い、複雑で絶妙な風味を楽しむことができます。
これが「魔王」の魔法と呼ばれる所以でしょう。
2. 森伊蔵
格別の香りと深い味わい
開栓すると広がるのは、ほのかに甘く、優雅な香りです。
さつまいも由来の豊かな香りが漂い、心地よさと高級感が感じられます。
繊細でありながら複雑なこの香りは、「森伊蔵」の大きな魅力の一つです。
「森伊蔵」の味わいは非常に滑らかで、まろやかな甘さと深いコクが特徴です。
アルコールの刺激が少なく、柔らかな口当たりが続き、上品な旨味が広がります。
繊細な甘みと旨味が絶妙に調和し、飲む人を引き込む味わいを提供します。
3. 伊佐大泉
豊かな風味と淡麗な味わい
芋焼酎としての風味を最大限に引き出すため、通常よりも多くの芋を使用しています。
その結果、芋の香りが豊かに広がる焼酎に仕上がっています。
豊かな風味と共に、味わいは「淡麗」と表現されるように、クリアでスムースな飲み口が特徴です。
重すぎず、軽やかな印象を受ける味わいです。
また、伊佐大泉は、燻(いぶ)したようなスモーキーな香りが特徴的で、芋焼酎ならではの原点を思い出させる力強くしっかりした飲み口を持っています。
この特徴的な香りは一度試すと病みつきになると評されています。
4. 佐藤 黒
芳醇な香りと甘みが融合した芋焼酎
「佐藤 黒」の味わいは、さつまいもの濃厚な甘みと黒麹特有のどっしりとしたボディが特徴です。口に含むと、芋そのもののふくよかな甘さがまず感じられ、続いて力強い風味が広がります。
その際、香ばしさやほのかなスパイシーさも感じられ、非常に複雑な風味が楽しめます。
「佐藤 黒」の後味には特筆すべきキレの良さがあり、重厚な味わいが広がった後、余韻はスッキリとした爽やかさで口の中をリセットしてくれます。
このため、お酒そのものの豊かな味わいを楽しむだけでなく、食中酒としても優れた一品となっています。特に肉料理や濃い味付けの料理との相性は抜群で、共に味わうことでお互いの良さを引き立て合います。
「佐藤 黒」は、黒麹仕込みによる骨太で力強い味わい、そして薩摩芋由来の芳醇な香りと甘みが融合した、男性的な魅力に満ちた芋焼酎です。
その重厚さとキレのバランスが酒好きの心を捉え、多くのファンに愛されています。特別な日のひと時や、大切な人と共有する至福の時間に最適な逸品で、その深い味わいが心に残るひと時を約束してくれます。「佐藤 黒」は、芋焼酎の魅力を究極に体現した存在と言えるでしょう。
5. 赤兎馬
力強さと美しさを兼ね備えた芋焼酎
「赤兎馬」の味わいは、まず口に含むと華やかな香りと共に、甘くまろやかなサツマイモの風味が広がります。
次第に、しっかりとしたボディとコクが増していき、黒麹特有の豊かな旨味が広がります。それに加えて後味には、すっきりとしたキレが感じられるため、飲み飽きない爽快感も持ち合わせています。
また、一杯でも満足度が高く、飲み続けても疲れを感じさせないバランスが絶妙です。
総じて、「赤兎馬」はその名の通り力強さと美しさを兼ね備えた芋焼酎であり、その深い味わいと豊かな香りは、何度でも楽しみたくなる魅力を持っています。品質の高さと飲み応えのある味わいが、日常のひと時を特別なものに変えてくれる焼酎です。
6. 三岳
屋久島の自然のエッセンス
三岳の最大の特徴は、そのまろやかで飲みやすい味わいです。屋久島の清らかな天然水を使用して仕込まれており、その清らかな水質が、三岳に軽やかで柔らかな風味を与えています。
飲むとすぐに感じられるのは、すっきりとした甘さと爽やかな香りで、一般的な芋焼酎に見られる強い芋のクセが控えめです。そのため、芋焼酎特有の香りが苦手な人でも楽しむことができる焼酎と言えるでしょう。
三岳の香りはフルーティーでありながら、芋の豊かな風味も感じさせる絶妙なバランスを持っています。特に、鼻に抜ける際の香りは、華やかさと芋のほのかな甘みが見事に融合しています。この香りのバランスが、三岳をリラックスしたひとときのお供にぴったりな焼酎にしている要因の一つです。
口に含んだときの味わいは、まるで屋久島の自然のエッセンスを感じるかのようです。芋の風味が広がる中に、ほんのりとした甘みと、軽快な後味が特徴的です。この後味の爽やかさが、三岳を食事との相性が良い焼酎にしています。特に和食とのペアリングに適しており、焼き魚や煮物、さらには少し塩味の効いた肴と一緒に楽しむことで、その風味が一層引き立ちます。
7. 富乃宝山
芋焼酎の概念を覆すような上品さ
富乃宝山の最大の魅力は、その独特のフルーティーで爽やかな香りです。通常の芋焼酎とは一線を画す香りの軽やかさと清涼感があり、まるで白ワインを思わせるかのような柑橘系の香りが立ち上がります。
この華やかな香りの秘密は、西酒造の徹底した蒸留技術と、黄麹を使用したこだわりの仕込みにあります。黄麹は、通常の芋焼酎でよく使われる黒麹や白麹とは異なり、繊細でフルーティーな香りを生み出すため、富乃宝山に軽やかで洗練された香りをもたらしています。
味わいにおいても、富乃宝山は芋焼酎の概念を覆すような上品さがあります。口に含むとまず感じられるのは、スッキリとした透明感のある味わいです。
芋の甘みはありながらも、それがくどくなく、控えめで心地よい余韻を残します。芋焼酎特有の強い風味や重さは抑えられており、非常に飲みやすく、焼酎初心者でも楽しめる優しい味わいです。
余韻にはわずかな甘さとともに、キレの良い後味が広がり、その爽快感が次の一杯を誘います。
8. 吉兆宝山
骨太な深い味わい
香りは、芋の芳ばしさが際立ち、冗長な甘さではなく、引き締まってスッキリとした辛口の芳ばしさが感じられます。口に含むと、柔らかな風味と味わいが広がり、後味はスッキリ爽快なキレが良いのが特徴です。
黒麹ならではの独特な濃く深みのある風味があり、芋焼酎を味わう醍醐味を感じさせてくれます。
姉妹品の「富乃宝山」と比べると、骨太な深い味わいですが、口に含むと柔らかさが広がり、いつまで飲んでも味わいが益々さえる焼酎です。
9. むらさきいも
フルーティーな香りと深みのある味わい
堤酒造が手がける「黒麹 むらさきいも」は、希少な紫芋「ムラサキマサリ」を使用した本格芋焼酎です。自家農園で丹精込めて栽培されたムラサキマサリは、ブルーベリー同様にポリフェノールの一種であるアントシアニンを豊富に含んでおり、強い抗酸化作用が期待されています。
500年以上の伝統を持つ球磨焼酎の技術を活かし、黒麹を用いて仕込まれたこの焼酎は、ムラサキマサリの上品な味わいに黒麹の特性が加わり、フルーティーな香りと深みのある味わいが特徴です。
アルコール度数は25度で、容量は720mlと1800mlの2種類が提供されています。価格は720mlが1,245円(税込)、1800mlが2,229円(税込)です。
堤酒造は、熊本県球磨郡多良木町に位置し、1917年(大正6年)に設立されました。地下100mから湧き出る天然水を使用し、自社栽培の米「ひのひかり」や、行政と協力して育てた良質な黄金千貫を原料とするなど、素材へのこだわりを持っています。
10. 薩州宝山
芋の豊かな風味と黒麹由来の深みのある味わい
薩州宝山(さっしゅうほうざん)は、鹿児島県の西酒造が手がける本格芋焼酎で、薩摩焼酎の新たなスタンダードを目指して醸造された逸品です。
主原料には、鹿児島県産の黄金千貫(こがねせんがん)を使用し、米麹も同県産のものを採用しています。
仕込みには黒麹を用い、芋を三段に分けて丁寧に仕込む「三段仕込み」を採用。
この手法により、ゆっくりと発酵させることで、芋の旨みを最大限に引き出し、ふくよかな甘さととろりとした口当たりを実現しています。
薩州宝山は、芋の豊かな風味と黒麹由来の深みのある味わいが特徴です。
口に含むと、芳醇な香りとともに、まろやかな甘みが広がり、後味はすっきりとしたキレがあります。このバランスの良さが、多くの焼酎愛好家から高い評価を受けています。
終わりに
中村酒造場の芋焼酎「なかむら」は、歴史と伝統、手作りのこだわり、厳選された素材によって生み出される逸品です。
さらに、本記事で紹介した様々な飲み方や合う料理のレシピ、おすすめのグラス選びを参考にして、より深く「なかむら」の魅力を楽しんでください。
また、「なかむら」以外のおすすめ芋焼酎もぜひお試しください。